Score: 10/10

このアルバムはヘロインだ
Reviewed by take

ロック好きじゃなくても一度はアルバムアートを見たことがあるんじゃないかと思う、「バナナアルバム」。自分はこのアルバムにハマってかなり音楽観が変わってしまったと思う。

最初にこのアルバムを聞いたとき、「ヘロイン」に特に感動した。高校の軽音部とかだと、リズムを一定に保つのがすごいから訓練しろ、とかそういう信仰みたいのがあると思う。自分もそういう考えがあったのだが、この曲のリズムはふにゃふにゃと早くなったり遅くなったりするのだ。ドラムも全然エイトビートとかじゃなくて、たしかバスドラをバチとかで叩いてるらしい。ヘロインのトリップを表現してるんだと思うが、めちゃくちゃアガる。この曲を聴いて、よく考えたら音楽なんて音がなってればいいんだし、聞き手がアガるように自由に音出せばいいんだな、と気づかされた。(それ以降あんまり練習とかする気がなくなって、適当にギターを弾くようになってしまった気がするが)

やっぱりルーリードの歌はすごい。ボブディランとかの影響だと思うが、ポエトリーリーディングみたいな語りっぽいイントネーションの歌い方も、ハマるとみんな影響されちゃうんじゃないかと思う。歌詞も印象的だ。あんまり歌詞とか覚えられない方なのだが、ヴェルヴェッツの歌詞のフレーズはなんとなく覚えているものが多い気がする。ルーリードがインパクトのあるフレーズを選んでいるんだと思う。

粗い音質、「サンデーモーニング」の静かでインディーな感じ、「ランランラン」のワンコードで突っ走る感じ、「毛皮のビーナス」の民族的なのにクールな感じ、そして後のシスターレイなどにつながっていく「ヨーロピアンソン」のノイジーな感じ、さまざまな聞きどころが詰め込まれた奇跡のアルバムだと思う。こういうアバンギャルドなアルバムって、ただぐちゃぐちゃの音楽をやってる感じで、まあ一回聞けばいいかみたいなアルバムも多い気がするが(メタルマシーンミュージック、、、)、このアルバムは狙ってか狙わずか、ポップとアバンギャルドのちょうど境目を突いているように思う。次のアルバムWhite Lightはちょっとアバンギャルドよりに、その次のLoadedはポップよりに振れていると思う。

一度ハマったら音楽観を変えられてしまう、しかもハマりやすいようなポップさも兼ね備えた、ヘロインのようなアルバムだ、、、、




   
   



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