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ビートルズはデビューアルバムから変わり者?
Reviewed by take

記念すべきビートルズのデビューアルバム、プリーズプリーズミー。アルバムアートにはPLEASE PLEASE ME With Love Me Do and 12 other songsと説明的に書かれていて初々しい。数年後には、俺らの説明なんていらないだろ、と言わんばかりの、真っ白のアルバムを出すアーティストと同じアーティストのジャケットかと思うと胸が熱くなる。

そんなビートルズのファーストアルバムは、オリジナル曲満載、軽快でコーラスワークが豊かなアルバムである。ビートルズは下積み時代からクラブなどでは実力派人気バンドだったわけで、デッカテープと呼ばれるオーディションに提出したデモテープや、スタークラブのブートレグ音源などを探せば聴くことができる。それらの音源を聴くとプリーズプリーズミーよりももっとラフで、ストレートなロックンロールも得意としていたバンドのように思える。ジョージマーティンの考えもあったのだと思うが、短い期間でレコーディングされたこのアルバムで、ラフでいったっきりではなく、どこか品やこだわりも感じるようなアルバムに仕上げられるところに、ビートルズの圧倒的な器量が現れているのではないだろうか。

他のいわゆるブリティッシュインベイジョンのバンドのファーストアルバムと比べると、チャックベリー、ボディドリーやブルースをカバーしたキンクスやストーンズ、ザフーとは異なり、「ブルース」っぽい音楽とは一定距離を置いている。その分、コーラスワークが豊かなソウル系の曲を多くカバーしている。そしてリンゴのドラムとポールの高めのベースがそのソウルをそこまでシリアスではなく、軽快で聞きやすい雰囲気にしている。個人的にはその感じがビートルズの一番の原点の部分であり、またビートルズがヒットした理由ではないかと思う。この感じを一言で表すとすれば「ラバーソウル」だろう。

Live At BBCでのビートルズのカバーとその原曲を聴き比べると、このスタンスがもっとよく分かる。ビートルズのオリジナリティの原点は、ホーンと重たいスネアによる、迫真のソウルの曲の数々を、ギターとシャウトを交えたコーラスという、よりイギリスの若者的な「ラバーソウル」に置き換えるとこにあるのだ。




   
   



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